いちからなし

新米梨農家のあれこれ

花粉作りは実験の様

豊水の花を取ったら、いよいよ花粉作り本場。

 

まずは、こんな機械にかけます。

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葯とその他の部分を分けてくれる機械で、地区の倉庫に置いてある物を使わせて貰っています。機械の真下に、葯が落ちてきます。

 

葯が取れたら持ち帰り、ふるいにかけて、ゴミや異物を取り除きます。


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グールグール回すこれ、3歳の息子が大好きです。

葯が下に落ちます。

 

次は開葯器というものに入れて花粉を取り出します。

温度を25℃~28℃くらいに保つことで葯の中から花粉を出させる機械です。

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中にトレイが入っているので、そこに葯を並べます。16時間~20時間で花粉が出てくるとされていますが、我が家でやってみた結果、だいたい24時間は必要と分かりました。

 

そこで、問題が。

 

   またか!

 

借りている開葯器は、小さ目。

花の時期は限られているので、花が咲いている時に一気に採る。

開葯器の中はあっという間に満員御礼、順番待ち。

待たせすぎると発芽率が下がる。

 

   また失敗する気かい?

 

大きい開葯器を借りるあてはあるけれど、それもなかなかの手間。

 

そんな中、先輩農家さんがホットカーペットで開葯をしていると聞き、見せてもらい、うちでもやってみる事にしました。

隙間風のひどい古い家に住んでいるので、ホットカーペットやら電気毛布は、装備してあるのです。

 

考えてみた結果、電気毛布でやってみる事にしました。

 

 

飛んでいきそうで怖いので、家の裏に山積みになっている要らない塩ビパイプを切って枠を作ってみました。

その上から新聞を敷き、紙を敷き・・・

 

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完成。

 

開葯前の写真を取り忘れましたが、まとまってると、こんな感じです。

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電気毛布で作った即席開葯器の上に置き、5時間程経過後。まだまだピンク色。
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1晩明けて、14時間くらい経過後。
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時間のある時に、花粉を取りやすい様に、つるつるした紙に変えました。

そして、24時間くらい経過後。f:id:ichi-nashi:20240403175609j:image

 

ピンク色だったのが、なかなか良い感じに花粉色になりました!

 

少し難しかったのは、温度調節。あちこちに温度計を置き、熱くなりすぎないように気を配りました。少々のムラはありましたが、意外と上手く出来ました!

 

 

ちなみに、我が家は2K。

夫は花粉と添い寝でした。