いちからなし

新米梨農家のあれこれ

防除作業

摘果作業と共に今の時期忙しいのが、防除作業です。

 

雨が100ml以上降ると以前撒いた農薬の効力が切れてしまうとかで、ここ最近夫は雨量とにらめっこ。

 

基本、防除は夫が行うし朝早いことが多いので、私はあまり見ることが無いのですが、たまたま居合わせたので、写真撮影に成功しました。

 

薬剤を計量して

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水と一緒にスピードスプレイヤー(通称、SS(エスエス))に入れて

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水を500のところまで入れて

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園地に撒く!
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撒く!!
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近くにいると薬剤入りの水がかかるので、逃げながら写真を撮りました。

 

防除後の、濡れている梨の実。

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ポタポタ垂れるので、乾くまでしばらく園地に入れません。

 

 

この日は天気が不安定で、予報にない雨が降っていたりとあまり防除に向く天候ではなかったのですが、終了後しばらくしたら急に日が出て来て暑くなった!

 

素晴らしいタイミングでした。



こうして防除を繰り返すのですが、それでも病気にかかります。

 

もうすぐトンネル栽培のビニールを剝がします。

そうすると、ますます病気との闘いは激しくなります。



 



小さい梨の実あれこれ

摘果を進めています。

 

そんななか、
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定点観察していた枝が切り取られている事に気付きました。

 

   ありゃ~

 

 

芽が動いていなかったから怪しいとは思っていたのですが、やはり胴枯れが入ってしまった様です。

 

こちらの手前の実は、線が入っています。f:id:ichi-nashi:20240423152904j:image

スジ果と呼ばれるもので、落とすべきです。

理屈では。

 

我が家方式では、結構とっておいています。

実が無いよりは良いので。

 

ちなみに私は、「お尻果」と愛称で呼んでいます。

摘果の理屈と現実

トンネル幸水、大きくなってきているので、摘果の時期です。

 

摘果のやり方、なんてのを参考にすると、1番果(1番下の花から出来た実)は1番大きいのですが良い実になりにくいので落とす、と言われています。

 

が、実際の先輩農家さんは「とにかく大きいのを残せ〜!」と言う方が多い様に思えます。

 

摘果は、その他変な形のものを落とします。

 

この様に実がついていると
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摘果したらこんな感じに。
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まだ、1つに絞ってしまわなくても良いので、迷うくらいなら置いておきます。

 

我が家の方針は、1番果だからと言って落とさなくても良いけど、あえて残す必要もない、といった緩い感じです。

 

 

まだ少し時期が早いものもあるので、やりにくさもあります。

 

もう少し待って大きくなってからの方が、どれを落とすか迷わなくてすむのですが、「交配してから30日以内に最初の摘果を終わらせる」というのが「摘果のやり方」なので、あまり待ってもいられません。

 

大きくなるの待ってたら30日以内に終わらないけど、どうするのか?と昨年の摘果勉強会で質問したところ、「30日以内ってのはあくまで教科書の言うことだ」と答えが返ってきました。

 

ここもまた、理屈通りにやれば良いというものではない様です。

 

わさわさと付いていた実が
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すっきり。
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ちなみに我が家は、さっさと摘果を進めているので、今年の摘果勉強会が行われる頃にはそろそろ最初の摘果が終わる程進んでいます。

 

 

 

 

実がたくさんです。


トンネル幸水、木の上から見たところです。


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今日は、脚立に登って、主枝の先端の上に向かって立ててあるところの先に付いた花を除去する作業をしていました。

 


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こんな高いところ、脚立にでも登らないと届きません。

 

それなのに、何故か実が交配されていて実がついています。

 

虫か風の仕業でしょうか?

 

実になっているのに落とすのも心苦しいものがありますが、先端に成る実はどうせそのうち落とさないといけないので、今のうちにさっさと落とした方が良いのです。

 

それにしても、しっかりと実がついています。

 

こんなにつくなら、発芽率の良い花粉を高いお金出して買って、頑張って交配しなくてもいいじゃないか!と言いたくなります。

 

   木にぶらさがって寝てるのが一番さぁ

 

 

作業中に、木に変なところがありました。


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枝が黒っぽくなっている所から先が枯れています。
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割とよく見かける病気?のようなもので、このまま放っておくと、どんどん広がってしまうのです。

 

見つけ次第、対処が必要です。

 

黒っぽい箇所から先を切り取って、殺菌剤を塗っておきました。

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枝の先、梨の実2個分くらいの除去で済んで良かった。

トンネル幸水、花から実へ

土曜日曜雨の日、と3日ばかりトンネル幸水の様子を見に行っていませんでした。

 

たった3日あいただけなのに、もう、花よりも実の存在の方が大きくなっていました。

 

小さい実のうちは、何だか綺麗な感じがして、好きです。この、いっぱい成ってる感も良い。
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かわいい実がズラリ。
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この実が大きくなりゆくと共に、摘果をするので、数は減ります。

 

今年は花が少なかったから、収穫できる実の数も減るかも?

 

 

 

ちなみに、甘太も、実ができ始めていますよ。
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実ができ始めています

トンネル幸水、最初に交配してから1週間が経ちました。

 

うまくついたものは、実ができ始めています。


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まだまだ小さな実です。

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花は、だいぶ散りました。

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ちなみに、別の園地の露地幸水は、あまり摘蕾もやらなかったので、花がもっさりと咲いています。

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花粉作りは実験の様

豊水の花を取ったら、いよいよ花粉作り本場。

 

まずは、こんな機械にかけます。

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葯とその他の部分を分けてくれる機械で、地区の倉庫に置いてある物を使わせて貰っています。機械の真下に、葯が落ちてきます。

 

葯が取れたら持ち帰り、ふるいにかけて、ゴミや異物を取り除きます。


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グールグール回すこれ、3歳の息子が大好きです。

葯が下に落ちます。

 

次は開葯器というものに入れて花粉を取り出します。

温度を25℃~28℃くらいに保つことで葯の中から花粉を出させる機械です。

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中にトレイが入っているので、そこに葯を並べます。16時間~20時間で花粉が出てくるとされていますが、我が家でやってみた結果、だいたい24時間は必要と分かりました。

 

そこで、問題が。

 

   またか!

 

借りている開葯器は、小さ目。

花の時期は限られているので、花が咲いている時に一気に採る。

開葯器の中はあっという間に満員御礼、順番待ち。

待たせすぎると発芽率が下がる。

 

   また失敗する気かい?

 

大きい開葯器を借りるあてはあるけれど、それもなかなかの手間。

 

そんな中、先輩農家さんがホットカーペットで開葯をしていると聞き、見せてもらい、うちでもやってみる事にしました。

隙間風のひどい古い家に住んでいるので、ホットカーペットやら電気毛布は、装備してあるのです。

 

考えてみた結果、電気毛布でやってみる事にしました。

 

 

飛んでいきそうで怖いので、家の裏に山積みになっている要らない塩ビパイプを切って枠を作ってみました。

その上から新聞を敷き、紙を敷き・・・

 

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完成。

 

開葯前の写真を取り忘れましたが、まとまってると、こんな感じです。

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電気毛布で作った即席開葯器の上に置き、5時間程経過後。まだまだピンク色。
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1晩明けて、14時間くらい経過後。
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時間のある時に、花粉を取りやすい様に、つるつるした紙に変えました。

そして、24時間くらい経過後。f:id:ichi-nashi:20240403175609j:image

 

ピンク色だったのが、なかなか良い感じに花粉色になりました!

 

少し難しかったのは、温度調節。あちこちに温度計を置き、熱くなりすぎないように気を配りました。少々のムラはありましたが、意外と上手く出来ました!

 

 

ちなみに、我が家は2K。

夫は花粉と添い寝でした。